全国名水百選 杜々の森湧水
昭和60年に環境庁(現在の環境省)全国名水百選に選ばれた杜々の森湧水は、冷たく澄んだ水質のよさが人気を呼んで、市内だけでなく市外県外からも訪れる人が絶えません。この水は、飲用水や灌漑用水など命の水として、村人の生活を支えてきました。大切な湧水が、子々孫々まで絶えぬようにと祖先たちが念じて創り出した馬頭人身の神の話が山の神信仰と結びついて、この森に独特の重厚さと神々しさを漂わせています。
湧水の環境保全にご理解を
真向いの高台を屋敷田といい、三百有余年の昔「七軒百姓」と言われた私共の祖先が、最初に居を構えた所とされています。(先住民の居は、水と見晴らしの良さが条件と言われる)艱難辛苦の甲斐あって、この地を「安住の地」とするに及んで先ず考えた事は、杜々のこの地に神を祀る事でありました。即ち七軒百姓の「守り神」であった会津は野沢の大山様(大山祇神社)に勧講して、これを山の神「十二山の神様」として分祀しました。以来この地を聖地として女人禁制の掟を作り、更に千古の斧鉞を入れない誓いを立てて、水源の涵養に涙ぐましい工夫と努力を重ねて参りました。私共は幼少の頃からこのように聞かされ、又ここを犯す者には立ち所に「馬頭人身」の神の化身が現れこれを見た者は死に至るという事を、語り聞かされて参りました。
私共は、水に対する先人の飽くなき執念に深く思いを致し、これを継承して、怠りなく後世に伝えなければなりません。
近時多勢のお客様にお越しを頂き、心からご歓迎を申し上げる次第ではありますが、同時に末永くこの地に親しんで頂きます為に、特に環境保全には格別のご理解とご協力とを賜りますようお願い申し上げます。
☆☆☆ 認定証 ☆☆☆
昭和60年7月22日 環境庁(現環境省)「名水百選」認定
平成19年3月17日 新潟県「輝く名水」認定